ペンフレンドは「服装と蛍だけが残る」情景を描き切りました。
未完ではなく、完成した作品を残しました。
圧縮した文章を保存して読んでいいよと配るような行いも、していましたっけ。
ペンフレンドは浅草と両国が好きだと書いていました。
いずれもわたしは訪れたことがないエリア。
日本国内のことなのに、ほとんど異国情緒のようでした。(その頃のペンフレンドの実情は。もう全く別の日常と囁く向きも
あるようですが、兵庫県民のわたしに見えていたものなど、たかが知れています)
ペンフレンドが
尾形光琳を好むようなら、友であり続けられた。
ペンフレンドが蒼い森と白馬を愛し続けていられるようなら
不協和音も絶叫も悔恨も苦渋も巻き込まれもなく、きっと、友であり続けられた。
羽鳥は今でも「蒼森と白馬の絵を共に愛でていられるなら」きっと友であれる、と
毎日信じ続けているようなところがある。
そのペンフレンドが「白黒と墨だけで、墨汁だけで、表現します。大作です。大掛かりな墨汁世界」と
いつの間にか絵を複数、描いているようです。
…………いつから、墨汁だけの世界に。
好んで墨汁だけの世界に住んでいるような人では、なかったと思う。
白紙と額がある時 墨汁だけの悪夢を描いたとして
その絵を、見たい人は、誰?
わたしは白馬と虹を追いかけた画家が複数はいたことを
知ってる。
虹と白馬を
雄大に描いた絵が。既に世にあることも、知っている。見かけている。
額縁は
………白馬か、鳥では、いけなかったのでしょうか。
馬の絵を好む羽鳥は
ルリビタキに夢を見なくなってしまったから。
シマエナガにも夢を見られなくなってしまったから。
白馬。
人の気を当たり前に読むもの。人の機嫌を当然に察知するもの。
人の慈愛を見抜くもの
馬を愛でる旅、なら
出かけてもよかった。
追記
羽鳥は、馬肉は、食しません。
口にしたことがありません。念の為。
なぜ? …….. 生きている馬が好きだから、でしょう
翼閉じる馬より 生きている馬だけを絵に

馬を待つ。
ー君を待つ、のもじりのようだけれど。
馬を待つ。
馬の絵を